八千草さんの柔らかな強さと、生き方は、私のお手本です。

 

昨年、紀伊国屋ホールで「黄昏」というお芝居を観た。

八千草さんの生のお姿を、ぜひ拝見したかった。

残念ながら、それが八千草さんの最後の舞台となってしまいましたが。

カーテンコールで拍手をしながら、思わず涙があふれた。

お芝居もよかったが、八千草さんの存在そのものに、感動していた。

 

そう思わせるほど、稀有な女優であり、美しい女性だったと思う。

いつも穏やかで、優しく微笑んでいて、

でもそれは、相当に芯が強くないと出来ないこと。

舞台でも、ダンスをしたり、年齢を感じさせないほど、セリフもしっかりしていて、

後から知ったことだけれど、術後には、とても見えなかった。

 

生涯現役、第一線で活躍し続けた八千草さん。

あんな風に年を重ねていくのが、理想です。

どうぞ天国で、谷口監督とまた仲良くお過ごしください。